飲食店にホームページはいらない。でも、公式情報として見る人はいます
- 食べログ
- ぐるなび
- X(旧Twitter)
- LINE公式アカウント
- Googleビジネスプロフィール
上記のようなサイトやWebサービスが台等してきたことから「飲食店にホームページはいらないのではないのか?」そう思う人が増えてきました。
確かにグルメサイトやSNSを使えば必要な情報は十分届けられます。しかし、飲食店にはホームページがあった方がお得なことがあります。
今回の記事では現役のWebデザイナーで元飲食店勤務のこの私が「飲食店にホームページが本当に必要なのか?」といったことをテーマに、率直に語ってみたいと思います。
ぜひ最後まで読んでください。
なぜ飲食店には、ホームページがあった方がお得なのか?
「食べログ、ぐるなび、Google」は、お客さんが欲しがる店舗情報が見やすくまとめられています。
その意味で必要な情報は多くの人がアクセスする「食べログ、ぐるなび、Google」にあるので「飲食店にホームページはいらない」なんて意見も十分な説得力を持ちます。
しかし、公式情報として、ホームページからの情報を求めるお客さんは意外にも多いです。
実はグルメサイトやGoogleに書いてある「店舗の閉店時間」や「メニュー」などが実際に足を運ぶと「違っている!!」なんてことが結構な頻度であるのです。
おそらく、更新のし忘れなどが原因でしょう。
そのため「食べログ、ぐるなび、Google」の情報を、あまり信用してない人もいるのです。
「飲食店の公式情報はホームページにある」「ホームページなら間違った情報は書いてないだろう」そのように考えるわけです。
ホームページはあった方が、公式情報を求めるお客さんを上手く取り込むことが可能になります。
- 開店時間や閉店時間の変更があれば、まずはホームページで書く
- 新作メニューを作れば、まずはホームページに書く
そのようにして、まずはホームページに公式情報を載せる。それからの「食べログ、ぐるなび、Google、SNS」と利用していき情報の拡散をした方が、より多くのお客さんを取り込めるのではないでしょうか?
情報の信頼性の高さ。
これが飲食店における、ホームページの利点です。
飲食店ホームページのさらなる価値
「正確な情報はホームページに書かれている」
飲食店ホームページの利点は、それだけではありません。
私はいくつものWebメディアを運営して、複数の飲食メディアでライターとして記事を書いたことがあります。
そのため、メディア関係者のことは良く理解していますが、メディア関係者は公式情報を常に求めています。
飲食店を紹介する記事や動画を作るのに「食べログ、ぐるなび、Google」などの店舗情報をリサーチするわけですが「食べログ、ぐるなび、Google」を見ただけでは心配です。
なぜなら、飲食店を紹介するにしても不正確な情報を流すわけにはいかないからです。
飲食店を紹介する記事や動画を作る時は、必ず飲食店のホームページをライターや動画クリエイターは見ます。
ホームページが無い場合は電話をして確認を取るか手間や時間の関係上、別のホームページのある飲食店を紹介します。
Webの記事や動画では、無数のライターや動画クリエイターが飲食店を紹介するコンテンツを作ります。
そのようにして間接的に宣伝活動をして自社メディアの利益にしているわけですがホームページがないと、そんな彼らの目からもこぼれてしまうのです。
またプロだけではなく、食べ歩きが好きな主婦の方がブログで飲食店を紹介したり、ラーメン好きな学生が美味しかったラーメン屋さんを自分のYoutubeで紹介したり、趣味レベルでも、そのような活動をされている人は無数にいます。
ネットがない時代とは違い、現代はお店を出していてホームページに店舗情報を書いていると、それを見たプロやアマチュアのクリエイターがどんどんコンテンツを作り、間接的に宣伝をしてくれます。
勝手な宣伝はお店にとって迷惑になる場合もありますが、アポ無しでどんどんコンテンツが作られ情報が出回るのがネット時代です。
そのような状況で、ホームページがないのは、ある種の機会損失なのではないでしょうか?
ホームページはあった方が、世の中にいる無数のクリエイターが公式情報を確認して、勝手にコンテンツを作り間接的に宣伝をしてくれます。
これは徹底的に利用した方がお得です。
グルメサイト離れが加速化した現代のホームページの重要性
実は現代ではグルメサイト離れが加速化しています。以下のグラフをご覧ください。

2022年の1100人の男女が回答した「飲食店を利用する際、良く利用する手段をお選びください」といった調査です。
この調査では、これまで勢いのあったグルメサイトの利用が61.3%まで落ち、Googleが86.1%と1位となっています。
さらに次の「現在グルメサイト以外で利用してる予約受付ツールを全てお選びください」といった、飲食店勤務の男女550名に聞いた調査をご覧ください。

グルメサイトを除外すると、なんと「電話予約」が47.1%と1位で「公式Webサイト」が24.6%と2位です。
現代では過激な口コミや意図的な不当評価の問題もあり、お客さんはグルメサイトではなくGoogleに集まる口コミを信頼しています。
Googleに記載されている電話番号や公式Webサイトから、多くの人が予約をする流れができているわけです。
このような結果から「飲食店にホームページはいらない」とホームページを除外してしまうのは、早計なのではないでしょうか?
- 電話
- ホームページ
上記の組み合わせは非常にシンプルで古典的でもあります。
しかし、グルメサイト離れが加速化した現代「電話・Google・ホームページ」この3つのツールの「使い分け」こそが上手い集客のカギである可能性が高いです。
飲食店は、どのようにホームページを利用したら良いのか?
「ホームページに情報を、まずはストックしてからグルメサイトやGoogle、各種SNSを使う」
私が提唱するホームページの利用の仕方は上記の通りです。
SNSなどには、もともとフォロワーがいるので、閉店時間の変更や新メニュー情報はSNSに直に流した方が反応が良いですし楽です。
しかし、SNSは投稿したその一瞬だけの反応であり、情報がストックされるわけではありません。
SNSはどんどん情報が埋もれていく仕組みで、SNS検索をしてわざわざ情報を掘り出そうとする人は残念ながら少数派です。
またグルメサイトもGoogleの情報も、公式ホームページではないため、情報として信頼しない人がいます。
そのため、全ての情報のストック場所を、まずはホームページにするのです。
- Googleやグルメサイトの情報の裏を取りたい人がホームページを見る流れをつくる
- SNSに新メニューの写真や動画とちょっとした誘導文をのせ、さらに新メニューの魅力が書かれたホームページのリンクを張り深掘りしたい人のニーズに応える
上記のうち、特にSNSの部分が手間ですが、ホームページにきちんと情報が書いてあると、後でクリエイターがそれを見て、コンテンツを作り出す可能性が高いです。
お店の新メニューなどは、余程の人気メニューでないとGoogle検索の上位に表示されることはありませんがクリエイター達はホームページの情報をくまなく探索するので、新メニューのみならずお店の創業物語など、あらゆる情報はホームページに置いていて損はありません。
「全ての情報のストック場所を、まずはホームページにする」のは、Webでお客さんをダイレクトに呼び込む方法とは、まるで別の話で農業で言うところの種まきのような作業です。
ただし、お店を宣伝したいクリエイターの目に止まれば、その飲食店のホームページは情報の宝庫で色々な切り口から宣伝することが可能なのです。
ぜひ「飲食店にホームページはいらない」とは言わず、ホームページを開設し、どんどん情報をストックしてください。
飲食店にホームページはいらない。でも、あった方がお得
以上、現役のWebデザイナーで元飲食店勤務の私が「飲食店にホームページはいらない??」をテーマに語ってみました。
現代では様々なツールがあり、ホームページを使わなくても、お客さんを呼び込むことは可能です。
しかし、グルメサイト問題のようなテクノロジーの進化ゆえの時代の逆行現象があり、公式情報を発信するホームページにむしろ注目する人達が出てきました。
あるいはテクノロジーの進化ゆえに、クリエイター達が飲食店の公式ホームページの情報から、コンテンツを作り出し間接的に宣伝するようになりました。
そのため「飲食店にホームページはいらない」のではなく「飲食店はむしろホームページを持ち、情報をストックした方が得じゃないか」といったことが言えるのです。
これを読んでいる飲食店オーナーさんは、ぜひホームページの利用を再検討してください。
今回紹介した以外にも、飲食店のホームページには様々な宣伝用途があり、上手く活用すれば強力なツールになります。